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山形の職人が魅せる「新庄亀綾織と米沢織」が紡ぎ出す織物の世界

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日本伝統文化

こんにちは🌞

前回の「笹野一刀彫り・山形こけし編」に引き続き、伝統工芸シリーズ山形県編・第二弾です!

山形県は、東北地方の南西部に位置し、5つの県と接しています。南西部は北陸地方の新潟県と接し、北西部は日本海に面しています。また、宮城県との境目には奥羽山脈が、西部には朝日連峰がそびえており、なんと県域の85%が山地なのです。ゆえに面積に対する森林の割合も70%を超えているなど、自然が多いのが特徴的。日本海側に面する庄内平野、山脈に続く盆地など各エリアごとに見所が違うのも観光・暮らしにおいて楽しいポイントです。さらに地理的特徴を生かした果物の生産が盛んで「さくらんぼ」「ラ・フランス」などが有名です。近年は「つや姫」「雪若丸」などお米の品種も全国的に人気があることで知られています。

雄大な山形自然の中で育まれてきた伝統工芸たち。

今回は数ある伝統工芸品の中より第一弾として、

  • 山形鋳物
  • 羽越しな布・月山和紙
  • 笹野一刀彫り・山形伝統こけし
  • 新庄亀綾織・米沢織り

新庄亀綾織・米沢織」についてご紹介したいと思います!

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新庄亀綾織とは

歴史

江自然素材の上品な絹糸を緻密な技で様々な模様に織りあげる『亀綾織』。その歴史は古く、1830年(文政13年)の新庄藩九代藩主戸沢正胤が上州(群馬県)より技術者を招き、藩の特産品として奨励したことを始まりとします。当時は新庄藩のほとんどの家で盛んに生産され、名を上げていた『亀綾織』でしたが、戊辰戦争の戦災による用具一切の消失や継続の資金難などの理由で、伝承が途絶えました。その後、様々な人々の手により復興が試みられましたが実を結ばず、昭和初期頃には幻の織物として、その名前だけが残ることとなってしまいました。

しかし、1985年に新庄亀綾織伝承協会が発足され、織りの復元が成功し、復興がスタートされることとなったのです

Good Life Awardより

特徴・特色

亀綾織の一番の特徴である、きめ細やかで多彩な地紋は、「斜文織(しゃもんおり)」という独特の織り方にあります。また、もうひとつの特徴、しなやかな手触りと気品ある光沢は、織ったものをじっくり煮て、不純物を洗い落とす「精錬(せいれん)」という作業によって生み出されます。新庄亀綾織伝承協会では、3つのブランド「新庄亀綾織」「新庄綾織」「最上新庄織」を立ち上げ、反物・帯を主軸に製作をしています。また、それらの織布を使用した小物も販売しています。

山形ふるさと工芸品より

ななんと!この高度な技術を用いる亀綾織は、丸一日織ってようやく10センチだというから驚きです………!

参考サイトはこちら↓

米沢織とは

歴史

山形県の南端、自然豊かな吾妻連峰の裾野に広がる米沢盆地の中心に位置する米沢市。米沢の歴史は上杉藩を抜きにしては語れません。米沢織の歴史は、慶長6(1601)年、上杉藩の米沢入城から始まります。関ヶ原の戦いの後、上杉家は会津120万石から米沢30万石に移封されました。藩主上杉景勝の側近だった直江兼続は、藩の収益拡大を図るため、織物の素材となる青苧(あおそ)や絹を生む蚕の餌となる桑、染料となる紅花などの栽培を奨励。これらは藩の特産物として、織物産地に売り出されました。

そして、米沢織を産業として確立した江戸後期の9代藩主・上杉鷹山は、産業振興に力を注ぎ、そのひとつとして、武家の婦女子に内職として機織りを習得させたといわれています。さらに、養蚕業を奨励したり、本場・京都から織物師を招いて研究開発を行ったりしたことで、織物産業が飛躍的に発展したのだそうです。この時期に紅花や藍、紫根(しこん)などの植物染料で糸を染めてから織る「先染め」の技術が確立され、出羽の米沢織として全国に知られるようになりました。

山形県HP「米沢織」より

特徴・特色

米沢織

伝統的な米沢織の特徴は、自然の染料を用いた「草木染」。紅花などの植物由来の染料で染め上げた、優しい風合いで有名です。

近年では、伝統的な絹織物だけでなく、コットンや化学繊維なども組み合わせた様々な生地が作られています。その歴史に裏打ちされた高い技術は、世界的にも注目されており、海外の有名ブランドからの発注も増えているんです。

はたおととんとんより

「為せば成る。為さねばならぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり。」という誰もが知る言葉を残した上杉鷹山は「米沢織」という伝統工芸も現世まで繋ぐように発展させていたのですね………!

参考サイトはこちら↓

それでは実際の作品の一部をお楽しみください✨

新庄亀綾織

現存する機織り機。木と糸で生み出すのだから、まさに芸術ですよね…………!

左上の画像は亀綾織独特の「斜文織」。針と比較すると一目瞭然ですが、こんなにもきめ細かい模様を一目の狂いなく織っていくなんて……………!至高の職人技。

こちらも目の細かさと模様の精巧さがよくわかります˚✧₊

後染めにより多彩な色を表現することができます。

ペンケースやブローチなど。亀綾織の魅せるシルクのような光沢がとても美しいですね。

がま口財布も亀綾織を使用すると高級感ある上品な印象に。

鮮やかな紫とエメラルドグリーンがモダンな組み合わせで素敵です!

可愛らしいお花。伝統工芸を身近に☺️

一枚だけ色の違うホワイトの花弁と中心のパールがマッチしていておしゃれ・:*+.

亀綾織の花が咲き乱れています………!美しきかな……….🤤どの色も素敵でこれは悩みます。着物にもよく映えそうです!

こちらはタッセルと組み合わせることでよりエレガントな印象です🌷

亀綾織菊。優美ですね………..・:*+.いつまでも眺めていられるような不変の美しさを感じます。

可愛らしい丸い花弁とリーフの金具が春を連れてきてくれるようで、とても華やかですね🌸

とても涼しげな金魚ちゃん達。波紋のようなデザインも素敵です…….!

美しい一枚布。10cmで丸一日ですから………..気の遠くなるような時間が掛かっています⌛️その分この亀綾織の生地が持つエネルギーというか、パワーも凄いのだと思います🐋・:*+.

ウエディング用のヘッドドレス。亀綾織はまさにハレの日にぴったりな美しさを持っていますよね☺️

綺麗ですね………….✨💍✨

こちらはリングピロー。リングやアクセサリーを浄化してくれるパワーも持っていそうです☺️!

米沢織

一本一本織り成していく。。。

山形県の県花でもある「紅花」染めのグラデーション。一種の花でここまで多彩な色を生み出せるとは……….!

滑らかな布質と優しい風合いが素敵です。米沢織は複数のバラエティに富む生地を開発していることも特徴で様々な「顔」を見せてくれます(一つの産地に一つの布が一般的)。詳しくはこちらの記事をご参照ください→「きものサローネ/米沢織」

コースターなどの機織り体験もできるそうです☺️!

米沢市にある「鷹山堂」のショップ。素敵な空間です!

鷹山堂のおしゃれな外観。

後述していますが、「鷹山堂」はPhototexというプリント技術を利用することで、伝統的な米沢織を比較的に安価により身近なものへと進化させています。

どれも素敵です〜🤤

こちらはインスタでとっても人気な「bonpon511」さんが米沢を訪れた際に米沢織の着付け体験をされた時のお写真。いやあ………よくお似合いでとっても素敵ですね💕

国の重要文化財にもなっている旧米沢高等学校前で。素敵すぎますね……..!

米沢織の着物。中のインナーがチラ見えしている感じが江戸っ子っぽくて良いですね🚬!

なるほど!こんな風にコートや革靴と合わせても素敵にきこなせるのですね…….!着物を着るとしゃんとした気持ちになりますよね、伝統工芸品なら尚更ですよね😎

エレガントなオレンジリボン模様が可愛らしいマスクとポーチ。かっ………かわ良すぎる……..!

米沢織があしらわれた包みボタンなヘアアクセ。身近に伝統工芸を感じられるなんて素敵ですよね✨

「鷹山堂 / 米織小紋」

先ほどご紹介した「鷹山堂」が生み出したオリジナルブランド「米織小紋」

『米織小紋』は、その米沢織の「細番手、先染め、紋織り」の特長を活かし、
日本古来の小紋柄を織で表現した織物です。

米織小紋より

多種多彩な和柄をラインナップし、テキスタイルとして落とし込んでいます。

お気に入りはありましたか?それぞれに込められた意味があって素敵ですよね☺️気持ちの込めたプレゼントにもぴったりです。ポーチやバック、ストールやマスクなど様々な作品がありますのでお気に入りの柄と形を選んでみてください✨

紫陽花柄。どこか北欧な雰囲気も感じるがま口ケース。「米」というブランドマークも可愛い。

米織小紋の布地で作られたテディベアちゃん。キャワ。

使いやすそうなサイズのがま口とユニセックスなマスク、使い勝手が最高なあずま袋、和モダンな印象のトートバック。どれも素敵すぎます………!

名刺入れ。カバンに入っているだけでテンションが上がっちゃいますね😆

シンプルな服装にもよく映えるあずま袋。個性派ファッションにも合いそうですし、持つ人によって自由自在に印象を変えてくれる包容力も感じさせます。

こちらはノートの表紙に米織の柄をプリントしたもの。素晴らしきアイディア。普通のことを書いても風流な感じになりそうです。

さりげないさくらんぼ柄。おしゃれ………!大人が持っていても素敵な甘さ控えめな🍒柄ですね!

シンプルな小紋柄も飽きがこないデザインで良いですよね!

インナーポケットもちゃんとついています!内側も外側と異なる生地が使われていたり、同系色のリボンで強度UPされていたりと、細部まで心遣いを感じます☺️

コーヒー柄☕️コーヒー好きの方にぴったり。

「WEAVE of EDEN」

こちらも「鷹山堂」のオリジナルブランド。主にストールを販売しています。

1878年、イギリスの女性旅行家イザベラ・バードが訪れた山形県置賜地方。

彼女は著書『日本奥地紀行』の中で、この豊穣な土地を「エデンの園」“東洋のアルカディア”と評しました。その置賜地方の中心的な街 米沢は、江戸時代から続く世界的にも高い品質の織物を作り続ける伝統的な織物産地。WEAVE of EDENは、そんな「楽園」の織物を、日本のものづくりにこだわったストール・ショールとして提供しています。

WAVE of EDENより

米沢織独特の縮緬のような風合いが軽やかさを演出しており、素敵ですね!

米沢織 新田

新田工房は武士の家から始まった米沢織の機屋さん。日用品から現代アートのような着物まで幅広く美しい作品を世に出しています。

先染めされた糸たち。宝石のような輝き。

目を見張るような美しいグラデーション。。。

紅花柄の帯と明るい青の帯紐の組み合わせが薄紅色の着物によく映えますね💐

優しい風合いが米沢織らしいくるボタン。

アフリカンな置物。力強く、かつしなやかに表現されていますね🌇!まさに現代アートですね🦒

老若男女どなたでも似合いそうなストール。爽やかな雰囲気が初夏にぴったり。

クラッチバック。イエローとブルーが涼しげで、米沢織の素材感とよくマッチしていますね!ステキ✨

風呂敷。シルキーな光沢感とリッチな模様が華やかですね・:*+.同じタイプのメガネ拭きも素敵でした🤓

紙飛行機がアイコニックなトートバック。甘い桃色と合わさることでモダンな印象ですね🍑こちらもユニセックスで使える一品。

nitorito

最後にご紹介するのは米沢織のニットストールを扱う「nitorito」。全て天然素材由来で一つ一つ職人さんが手作りで製造しています。

ユニークで素敵なデザインのストールたち、一つ一つに「STORY」があります。ぜひ気になるストールがありましたら、チェックしてみてください🐃✨

どの色も素朴でありながら存在感がありますね。巻き方次第で色々な表情を見せてくれるのも身につける人を飽きさせず、とても味わい深いです……!

カラフルなカラーブロックの組み合わせがとってもユニークでおしゃれ。

こちらも独特なチェック柄。「田園風景」から着想を得たそうです。なるほど…….!どこか懐かしい気分にさせてくれますね☺️気分を明るくしてくれる色味が素敵!

ちょっとモロッカンな雰囲気も感じます。格子柄と端の色が揃っているのも可愛い。米沢の太陽の下群がる「葉っぱ」たちをモチーフにしているそうです☘

大柄な山菜の模様が「ボタニカル」なテイストも感じさせてくれます。「nitorito」のロゴもそれぞれアクセントカラーになっていてキュートです!

どこかノスタルジーを感じます…….大人可愛い♡こちらは「轍(わだち)」をモチーフに作られたそうです!わだちからずれると車が物凄く揺れるんですよね………..!

こちらもユニークですね!「羊の脱走」をイメージしているそう。確かに草原から自由な空間へ飛び出しているようなイメージを受けます🐏。端っこにも遊び心が感じ取れますね☺️可愛い………。

立体的な花の刺繍とラインがロマンチック🌹・:*+. きゃッキャワよい………….🤤!

機械現場の「針金」からイメージされて生まれたそうです。立体感のある模様がなんとも独創的!端の加工もかっこいいですね😎

米沢の自然(月と山)がモチーフになっています。一枚のモダンアートのようなストール。広げても巻いても楽しい作品です。

こちらは切れ端から作るリース。クラフトセットになっていて。針金に自由に巻きつけることでオリジナルの素敵なリースを作ることができます。生地ごとに触り心地も違うので触っても楽しいリースです!ボタンやビーズでアレンジを加えてもいいですね🥳

最後に

おいしい山形/ご当地キャラ「ペロリン」特技:逆立ち。

いかがだったでしょうか?

「新庄亀綾織」も「米沢織」も江戸時代に藩主が奨励することで栄え、地域に根ざしてきた伝統ある織物でした。一本の糸を紡ぎ出すこと自体も大変な作業ですが、それを縦に、横に職人技を用いて織り成すことで美しい一枚の布が出来上がる様は、人工的には作り得ない美しさを放っていました………!

草木染め独特の優しい風合いも素晴らしいものでしたね🌿・:*+.

そして、一度は幻と言われるほど衰退してしまった文化をもう一度取り戻すべく、新しい形にして発信していく姿やモダンでより親しみやすい作品へと進化を続ける様子も、現代の職人さんらしい輝き方だなと感銘を受けました。

私も色々な形で受け継がれていく山形の織物たちを実際に目で見て、触れて、身につけて、実感してみたいなと思いました☺️

皆さんも是非、雄大な自然で育まれてきた魅力たっぷりの「山形伝統工芸」に触れてみてください!

最後までお読みいただき、ありがとうございます😊🍀

四弾に渡ってお伝えしてきた【日本伝統工芸を知る】「山形県編」、これにて一旦終了です。

だかしかし……..!山形にはまだまだお伝えしきれていない伝統工芸が沢山あるんです。またの機会でお伝えするのはもちろんのこと、皆さんも是非是非リサーチしてみてください😉!きっと素敵な出会いがあることと思います✨

それではまた。

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