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秋田杉×大舘曲げわっぱ&桶樽の美しい世界。日本伝統工芸を知る【秋田県編その1】

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日本伝統文化

こんにちは。

今回は「日本伝統工芸を知る」シリーズ、秋田県編です!

本州北部の産地にあり、日本海に面した秋田県は「能代・白神」「鹿角・大舘・北秋田」「秋田・男鹿」「田沢湖・角舘・大曲」「由利本荘・鳥海山」「横手・湯沢」の6つのエリアに分けられ、白神山地を始め温泉にも恵まれた自然豊かな地形が様々な伝統工芸を育んでいます。

美しい自然の中で生み出されてきた秋田の伝統工芸。その中でも今回は

  • 大舘曲げわっぱ・杉桶樽
  • 白岩焼
  • 銀線細工
  • 樺細工

についてご紹介していきたいと思います。

第一弾は大舘曲げわっぱ、杉桶樽です!職人技が光る美しい杉細工の世界をお楽しみください。

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「大舘曲げわっぱ」とは

大館曲げわっぱは、秋田県大館市一帯で作られている曲物です。天然の秋田杉を薄く剥ぎ、熱湯につけて柔らかくしたうえで曲げ加工を施し、山桜の皮で縫い止めする曲げわっぱの高い技法は職人たちによって現代まで受け継がれています。軽くて持ちやすく、明るい秋田杉の木目の美しさが明るい杉の肌色に際立ちます。曲げわっぱのお弁当箱やおひつは杉が程良く水分を吸収してくれることで「夏はご飯が傷みにくく、冬はご飯が固くなりずらい」という効果を発揮してくれます。
また、正しく取り扱えば長く愛用することも可能。弁当箱の他にもお盆、コーヒーカップなど多用な製品が開発され、幅広い世代に愛され続けています。

歴史

曲げわっぱの起源は奈良時代に遡ります。木こりが杉を用いて曲げ容器を作ったことが起源とされ、平安時代の遺跡より曲げわっぱと見られる器が発掘されています。


豊臣方であった佐竹義宣が関ケ原の戦いで敗れ、徳川幕府によって水戸から秋田へ移転させられた当時、大舘城下は領民がその日の食べ物に困るほど窮乏していました。窮乏打開のため、大館城主となった佐竹西家が豊富な領内の秋田杉を利用し、製作を奨励したのが曲げわっぱです。農民に年貢米の代替えとして山から城下へ原木を運搬させ、下級武士の副業や内職として製作をさせました。

KOGEI JAPAN より


そうして出来上がった製品は関東や日本海側の酒田、新潟へ運搬・流通していきました。しかしながら熱に強いアルミやスチール、安価なプラスチック製の弁当箱などが出回りだすと、曲げわっぱ産業は一旦縮小してしまいました。しかし、天然秋田杉の美しさが再認識され、安全性や環境に優しい素材を求める風潮から、再び注目されるようになり、現代においても高い人気を誇っています。

参考サイト:KOGEI JAPAN

大舘工芸社

今回ご紹介するのは「大館工芸社」の曲げ物たちです。「大舘工芸館」は1959年、堺谷哲郎により設立されました。丸太の買い付けから製材、曲げ加工、桜皮縫い、底入れ、仕上げまで一貫して行なっています。曲げわっぱをつくるのは、伝統工芸士5名を含む26名の職人。伝統的な曲げわっぱはもちろんのこと、現代のライフスタイルにあったさまざまなデザインの曲げわっぱをつくり続けています。

大舘工芸社 HP より

お弁当箱

シンプルな曲げわっぱ。木目と明るい木の色に癒されます。

中身が同じお弁当でも曲げわっぱに入っているととっても美味しそうに見えます(よだれ)。和風なお弁当包みとよく合いますね。

二段式のお弁当箱。たっぷり食べたい人、学生、男性にぴったりですね。2人分作ってピクニックに行ってもいいですね。

タコ飯!美味しそう〜(よだれ)。入れ物にこだわると、中身もこだわりたくなりそうです。一石二鳥。

漆で濃い茶色に仕上げられた曲げわっぱ。鮭がよく映えます。お腹が空きます…..!!

桜型の可愛らしいわっぱ。お弁当箱としてはもちろんのこと、こじんまりとしたお節料理などにも使えそうな上品な佇まいです。

珍しい形の2段重ねの容器。写真のように一品一品上品に詰めてお客様にお出ししたらとっても喜ばれそうです。素敵…。

「ZUTTO」のサイトでは新しい曲げわっぱと三年以上使用している曲げわっぱを比較してレビューされているのでぜひご覧ください。大切にすればずっと使えるとってもエコフレンドリーな曲げわっぱちゃん。我が子のように育てていきたいですね。

おひつ

桜の皮で留められた部分が模様のようになっていてとってもお洒落。

ご飯がふっくらとっても美味しそうに見えます。食が進みそう。

1人〜2人暮らしにちょうどいいサイズ。電気釜で保存するより美味しくご飯を保存し、いただくことができます。

カップ

木のぬくもりでしか出すことのできない独特の雰囲気。熱伝導性が低いですから、暖かさを逃しません。コーヒーがより美味しそうに見えますね。

バイカラーのマグ。杉の木目とオフホワイトの組み合わせがモダンながら落ち着きを与えるお洒落なデザインです。

ぐい呑。一つ一つ木目が違うのでオンリーワンのぐい呑を楽しむことができます。

酒器。美しいです……。神聖な雰囲気すら感じます。特別なお酒タイムを楽しめそうです。

トレー

トレー。内側に塗られた赤と紺の漆が杉の美しさをより一層際立たせてくれています。

マリメッコのファブリックとも相性抜群。とってもお洒落。

矢羽根柄のトレー。幾何学のような模様が美しく、ずっと眺めていられる魔力を持っています。

お蕎麦セット

涼しげなお蕎麦セット。お蕎麦が一気に高級に見えること間違いなし。料理に合った器を選んで、丁寧な食事をする、とっても素敵ですよね。

秋田杉桶樽とは

秋田杉桶樽は、秋田県の大館市、能代市周辺で平安後期頃から作られており、秋田杉を素材として用いた桶や樽です。柾目(まさめ)と呼ばれる木目のまっすぐな材料を使い、竹や銅製の箍(たが)を嵌めて仕上げた蓋のない製品を桶と呼び、板目の材料を使った蓋のある製品を樽と呼んでいます。
秋田杉桶樽の特徴は、秋田杉の香りと優れた吸水性です。秋田杉の独特の香りはお酒の味をより一層よいものにすると言われています。また、湿気に強く収縮が少ないため、狂いが少ない製品を製作することができることも特徴です。塩分濃度を調整するという長所もあり、漬物を漬けるのにも適しています。美しい木目と職人による丁寧な手仕事と共に、現代まで受け継がれています。

歴史

秋田杉桶樽の起源は古く、秋田城遺跡で発掘された桶などの破片は平安時代後期に制作されたものと推定されています。江戸時代に当時の秋田藩主から奨励されたこともあり、産業として定着し大規模に生産されるようになりました。秋田藩の家老が記した「梅津政景日記」に酒樽を使った記述があるように、江戸時代頃から庶民に愛用されてきた秋田杉桶樽は、当時から現代と変わらない形のものが使用されていました。
明治時代から大正時代にかけては桶や樽の需要が増加し、頑丈な秋田杉桶樽は庶民に好まれ、洗濯桶やおひつ、醤油樽など様々な用途に用いられました。1960年代ごろからプラスチック製品の台頭などにより徐々に姿を消していきましが、近年ではその高い職人技による品質と杉独特の風合いが再び人気になっています。

参考サイト:KOGEI JAPAN

美しく機能性も兼ね揃えた杉樽たち

味噌樽

昔ながらの味噌樽。お酒と同じようにお味噌も容器によって風味が違ってきます。秋田杉の味噌樽で熟成させれば一味t違うお味噌を楽しむことができそうです。

素朴ながら格式高い雰囲気がとっても素敵ですね。本格的な料理をしたくなります。

おひつ

銅製のタガがついたおひつ。料亭のような高級感がありあます。美しい….。

銅の光沢と杉の明るい肌色が上品ですね。ご飯より一層美味しそうに見えます。

すし飯台

おばあちゃんがよく手巻き寿司やちらし寿司を作ってくれるときはすし飯台を出してくれていました。やっぱりお皿の上で酢飯を作るよりはるかに美味しくできますよね。味もそうですが見た目的にも気持ち的にも、道具って大事です。

そのまま食卓に出してもテーブルをこんなに素敵に彩ってくれます。

ワインクーラー

グッドデザイン賞も受賞したワインクーラー。まさに曲げの技術が高度に使われたことがわかるモダンなデザインがお洒落です。異なる色の杉を使っている点も素敵です。

 2キログラムくらいの氷を入れられるそう。素敵なディナータイムになること間違いなしです。

樽型のワインクーラもとっても素敵。

樽型ジョッキ

樽がそのままビールジョッキになった斬新な作品。クリーミーな泡を最後まで楽しむことができるそう。お酒が進みそうです。

漆が塗られた色違いも渋くて素敵です。ビール好きな方へのプレゼントにもぴったりですね。

湯桶

昔ながらの湯桶。杉の香りがバスタイムをより豊かにしてくれます。

目を閉じれば温泉に入っているような気分になりそうです。

桶職人:清水康考さんの作品

秋田県能代市で桶職人として唯一無二の作品を生み出している清水康考さん。木が持つ優しい温かみを最大限に引き出した美しい無駄のない形が特徴です。

こちらはお弁当箱。マルタを切り抜いたような容器、木肌を感じる外側のデザイン、木目がとっても素敵。優美ななランチタイムを過ごすことができそうです。

小物入れとしても。インテリアになる美しさです。

オバール型の桶。文字通り「タガがはずれた」デザインで、高度のな技術を用いてタガなしでも桶の形を作り上げています。素敵ですね。ワインクーラーのように使ってもいいでしょう。

様々な使い方が考えられる器たち。シンプルながら木目の美しさの際立つ美しい仕上がりになっています。

眺めているとまるで森の中で森林浴をしているような、静かな気持ちに落ち着かせてくれる心地よさがあります。

モダンなデザインの花器。器自体が天然杉からできているので草花をより自然に感じることができそうです。割れ方次第で異なる表情を見せてくれます。

水差し。無駄のないデザインでまるで美術品のようです。

手水鉢。手水鉢(ちょうずはち)とは元来仏前や神前で身を清めるための水を貯める器のことです。神々しい雰囲気が神聖な気持ちをより高めてくれます。

こちらはスツール。樽を逆さにしたような形に遊び心を感じるとっても可愛らしい作品。

終わりに

いかがだったでしょうか?

秋田杉から生み出される様々な芸術品とも呼べる、生活に寄り添う作品たち。

昔の暮らしにはしっかりと根付いていたものですが、現代の生活では目にする機会が減ってしまいました。

しかし、しっかりとお手入れすれば長く使用でき、プラスチックや金属製のものより有機的な温かみや香りを楽しむことができます。

環境にも優しいですよね。

先人たちの知恵がや技術が詰まり、職人さんたちの高い技巧により生み出された秋田杉の桶や樽。

暮らしに息づく作品たち、とっても素敵でした。

私もいつか手に入れたいと思います!

次回は【秋田編その2】です。ぜひお楽しみに。

それではまた。

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