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こぎん刺しのお洒落な世界:日本伝統工芸を知る【青森編その3】

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日本伝統文化

こんにちは。今回は「日本の伝統工芸を知る」シリーズ【青森編その3】です。

今回は前回の「津軽びいどろ」に引き続き

  • 津軽塗
  • 津軽びいどろ
  • こぎん刺し
  • あけび蔓細工

こぎん刺し」についてご紹介したいと思います!

伝統工芸が織りなすおしゃれでナチュラルな世界をぜひお楽しみください。

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こぎん刺しとは

こぎん刺し」とは、青森県津軽に伝わる刺し子の技法で、日本三大刺し子のひとつです。 津軽地方では、野良着の事を「こぎん」と呼んだことからその名がついたとされれおり、 一般に青い麻布に白い木綿糸で刺して作られますが、現代に至るまで多様なこぎん刺し作品が世に出されています。また、他の刺し子との違いは、縦の織り目に対して奇数の目を数えて刺すことで、(偶数になると青森県南部の南部菱刺し)その模様(コモド)の数は上記のベーシックなものに加え600種類にのぼるとされています。

歴史

寒冷な津軽地方では木綿の栽培ができず、綿製品はとても高価でした。さらに1724年に「農家倹約分限令」により農家の人々は普段着において木綿の使用が禁止され、紺麻布を着衣として用いていました。しかし、荒い仕立ての麻布だと、通気性が良すぎるため、寒さをしのぐために1764年ごろに木綿が手に入るようになると、 農家の女性たちは布地の目を埋めることで暖かい空気を溜め込むように刺繍を施すようになりました。さらに、刺繍を細かくすることで、肩に背負う籠ヒモからの摩耗を防ぎ、装飾性の向上にもつながりました。

種類

こぎんは岩木川流域に分布していますが、模様や刺し方によって3つに分けることができます。

「西こぎん」はお城のある弘前市から西側、中津軽一帯の農村で作られたもの。麻布の目が緻密で模様も細かいのが特徴で、重たい荷物を背負うために、肩に縞模様を配しています。後ろ身の上段には轡繋ぎ[くつわつなぎ]が刺され、山歩きの魔除けの意味があるという。

「東こぎん」は弘前市の東側の穀倉地帯、現在の南津軽郡一帯で作られたもの。太めの麻布で粗めに織られた布に刺されたものが多く、他地域にみられる縞模様は見られず、小柄な単独模様を繰り返し使用したり、囲み模様と流れを応用した大胆な配置が特徴です。

「三縞こぎん」は岩木川の下流、北津軽郡金木町を中心に作られたもの。前身頃と後ろ身頃に太い3本の縞模様が入っているのが特徴です。金木町周辺は冷害や凶作に見舞われることが多く、生活に余裕がなく刺し手の人数も少なかったそう。現存する古作の三縞こぎん刺し着物は非常に少なく貴重なものです。

参考サイト「kogin.net 」、「弘前こぎん研究所」、「koginbank」 より

緻密な刺繍が施された作品たち

それではこぎん刺し職人の皆様が一刺し、一刺し丁寧に針仕事をし、精巧で緻密な美しい模様を刺繍することで生み出された至極の作品たちの一部をご覧ください。

green

青森県弘前市代官町にあるセレクトショップ「green」のオーナーと「弘前こぎん研究所」のコラボにより生み出された作品たち。落ち着いたベースカラーごとにまとめられた作品が可愛らしく、とてもおしゃれです。

リネンの優しいグリーンに、きなり色の刺繍糸がまるでレースのような美しさを醸し出しています。どれにしようか悩んだ際は色で合わせて揃える、というのも素敵な選び方ですよね。

こちらはグレーの麻布にきなりの刺繍。模様の図案によってちょっとずつ見せる表情も違います。

オールブラック。シックな雰囲気がとってもおしゃれ。

深緋色が鮮やかで気分も明るくさせてくれる作品たち。エスニックな雰囲気も感じます。

華やかな黄色。ポーチの中でも主役になってくれそうです。

カラフルに取り揃えてもいいですね。美しい…..全部欲しいです(笑)

バック、ポーチ類

「淡雪」シリーズ。鮮やかな水色に雪の結晶のような刺繍が爽やかな印象を与えます。

ポーチ

ちょっとした小物入れや化粧品を入れるのにぴったりなポーチ。

青森の伝統工芸である「あけび蔓工芸」のカゴバックとの相性も抜群。ナチュラルな雰囲気がとっても素敵です。

伝統工芸をそっと身近に忍ばせるなんて、贅沢ですよね。

ペンケース

ニットの模様みたいなちょっとレトロな雰囲気が可愛らしい。コンパクトなサイズも使いやすそうです。

がま口

和服にもぴったりです。シンプルなワンピースに合わせてがま口バックを引き立たせたいですね。

ヨーロピアンな雰囲気も感じるケース。ゴールドの金具との組み合わせがアンティークのようでお洒落です。

北欧のファブリックとの相性も抜群。そもそもこぎん刺し自体が北欧にも通ずるような雰囲気を持ち合わせていますよね。北欧好きには堪らないコラボレーション作品です。

眼鏡ケース

蓋の部分だけに刺繍が施されているところがとってもお洒落。革紐との相性も素敵です。

ショルダーバック

伝統的なこぎん刺しの刺繍がワンポイントで刺繍されたポシェット。和服にも洋服にもぴったりなデザインです。

トートバック

きなり生地に黒のこぎん刺しがシックでお洒落。大人のナチュラルファッションにぴったりですね。

ファッション小物

ストール

グレーのこぎん模様が編み込まれたがストール。大人っぽくてとってもお洒落。シンプルなファッションに合わせたい。

男性が身につけてもお洒落です。

手袋

香川の革手袋とコラボした作品。アーガイル模様のような雰囲気が素敵。上記のマフラーと合わせたいですね。

ブローチ

こぎん刺し作家さんによるブランド「lite(リーテ)」のブローチ。北欧のようなシンプルな幾何学刺繍模様とカラーがとっても素敵です。無地のジャケットやシャツ、バックやワンピースなどにつけたいですね。

ディスプレイの仕方も素敵。

その他の雑貨

スツール

同じく「lite」のスツール。シンプルながら自然を感じるモダンな刺繍がお洒落すぎます!

手ぬぐい

伝統的な紺色と白の組み合わせ。キッチンで使ったり、カバンの中に忍ばせておきたいです。

マスク

マスクにワンポイントで刺繍しても素敵ですよね。

コースター

おにぎり型のコースター。モカ色がとっても可愛い。ミルクティーを飲みながらコースターを鑑賞したいです。

モノトーンのコースター。南部鉄器との組み合わせが最高に素敵。

北欧ファブリックと組み合わせた作品。色味のトーンを揃えることでより融和して落ち着いた印象になっています。

可愛すぎます….!!キッチンにぶら下げておくだけで気分が上がること間違なし!

こちらも素敵!茶色とオレンジの組み合わせによりパッチワークでもすっきりとお洒落にまとめられていますね。

マリメッコ好きには堪らないです…!!マットとして使うのは勿体無いので壁に飾ってもいいですね!

ブックカバー

レースのように緻密な刺繍。手にとって眺めているだけで時間が流れていきそうです(笑)

アクセサリー

三角の木材とグレー調のこぎん刺しが施されたくるみボタンのピアス。ナチュラルな雰囲気が素敵です。

モノトーンのくるみボタンとタッセル、接続部のコットンパールの組み合わせが素敵です。

優しいグリーンの刺繍とコットンパールの組み合わせた可愛らしい。

ほっこりカラーに施された刺繍がシンプルで素敵な髪飾り。

三角の刺繍がシンプルで素敵です。

ドットの刺繍がお洒落なポニーフック。和服にも合いそうです。

蓋に刺繍が施されたミラー。思わず持ち歩きたくなっちゃいますね!

手作りキット

こぎん刺しは自分で作ることができるキットも数多く出されています。とっても可愛いものばかりで、私もこれを機に始めてみたいなと思っています。きっと挫折もすると思いますが(笑)、その分こぎん刺し技巧の難しさや伝統の素晴らしさを身を以て実感できると思うのです!

リサラーソンとのコラボキット。それぞれのキャラクターのカラーにあった刺繍が可愛らしい。

ちょっとしたお出かけにぴったりのバック。まん丸の刺繍がお花が咲いたようで美しい。

高級感のあるポーチ。タッセルなどをつけてアレンジしてもいいですね。

キュートすぎるコンパクトながま口。

猫ちゃん足跡が可愛らしい。ブローチや髪ゴムにアレンジしてもいいですね。

どの柄にしようか迷ってしまうほど可愛らしいくるみボタンたち。いっぱい作ってコレクションしたいです。

シンプルで伝統的な柄のくるみボタン。素敵です。

こぎん刺しの刺し方:動画

こぎん刺しの動画がたくさんUPされているので、ぜひ参考にしてください。

あけび蔓工芸×こぎん刺し

こんな可愛らしいポスターがありました。青森の伝統工芸同士、素敵な組み合わせです。カゴバックの中に敷く布やカバーとしてこぎん刺しを施した布を作ってもいいですよね。

こちらはあけび蔓とこぎん刺しを施した針山。コロンとしたフォルムがキュートです。こんな針山があれば、針仕事に精が出ますね!

終わりに

いかがだったでしょうか?

刺繍を施すベースの布色、刺繍糸の色、コモドの違いによって無限の可能性秘めていますよね。

プロの職人さんによる芸術品ごとく優美な作品たち。

いつか身につけてみたいです。

そしてその前に自分でチクチクと針仕事にチャレンジしてみたいなと思いました。

今回ご紹介したのはほんの一部ですので、これをきっかけにこぎん刺しの世界にどっぷり浸かってみてくださいね!

次回もお楽しみに。

それではまた!

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