1. リネン寝具
古代ローマ時代から「月光で織られた生地」と呼ばれ、聖なる生地として人々に大切にされてきたリネン。リネンはもちろん夏でも冬でも使用できる万能天然素材なのですが、特に夏にぴったりな素材として知られています。以下にメリットを挙げます。
- 高い熱伝導性
- 吸水性
- 保湿性
- 防臭・抗菌性
- 速乾性
- 耐久性
リネン(麻)は高い熱伝導性を持つ=触れた時にひんやりと感じる、という特性を持ちます。綿やウール、シルクなどの天然素材の中でもその熱伝導率の高さは突出しています。また、綿の4倍もの吸水性を持つことから、汗もしっかり吸い取ってくれます。リネンは中に空洞のある構造をしているため、その空洞に空気(熱気)が行き、ある程度溜まると排出してくれます。このように一定の熱量管理を自発的に行ってくれるので一定の温度を保つ効果があります。まさに呼吸する天然素材というわけです。
麻はふきんにも使用されるように、抗菌性を持ち、匂いがつきにくい防臭性もあります。夏場は汗をたくさんかきますし、ジメジメした気候になるので大変ありがたい機能です。また、中に空洞があることから速乾性も兼ね揃えています。そしてコシがあるリネンは耐久性(耐摩耗性)にも優れ、同じ厚さのコットンと比べると二倍もの耐久性を持ちます。丈夫だから夏場の多い洗濯回数にも耐えてくれるしかも洗濯してもすぐに乾いてくれる….素晴らしい素材というわけです!
但し、洗濯の際の縮み(乾燥機は向かない)やシワなどのデメリットもありますのでショップごとに注意事項をよくご覧になってくださいね! 参考サイトはこちら
今回ご紹介するのは日本製ハウスホールドリネン専門店の「LINEN HAUSE(リネンハウス」。上質なヨーロッパ産の麻を仕入れ、日本の麻専門工場で製造された製品を販売しています。オーダーも受け付けていますのでご自分の寝具をリネンカバーで揃えることができます。
シンプルで爽やかな雰囲気のシリーズ。写真を見てるだけで心地よい眠りにつけそうです(笑)
高級ホテルのような雰囲気のセット。光沢感のあるグレーと麻らしい優しい白が眠気を誘います。
黒の四角いテープがとっても可愛らしいです。欧州のようなロマンチックな雰囲気。
優しいパープルとリネンの素材感が柔らかな雰囲気を演出しています。インテリアコーディネートがとってもおしゃれ。
珍しい黄色です。落ち着いたちょっと緑がかった黄色が和室にも合いそうです。
オールブルー。男性の部屋にも合いそうです。深海で眠るような深い眠りへ誘ってくれそうです。
一気に寝具をリネンに変えて、衣替えをしても気分が変わっていいですが、まずはリネンの敷きパッドや敷布団カバー、枕カバーから取り入れてみてもいいかもしれませんね。
2. 塩まくら
雑貨屋さんなどで一度は目にしたことのある方も多いと思いますが、実は「塩まくら」は夏にとってもぴったりなんです。
上記の資料によりますと、一般的なまくらと塩まくらを比較すると使用し始めて約10分経過した頃から、塩まくらの方が温度が低くなっていることがわかります。25分後には4.5度程の温度差があります。すごい吸熱効果ですよね!吸熱効果を持つ化学材料を使用ているのではなく、天然素材であるお塩を使っている点も安心して使用できます。
使い方はいつも使用しているまくらの上に置いて使うことが推奨されています。首筋に当たるようにするといいようですね。なんと、血流が促進されることで肩こりや頭痛の緩和も期待できるというから俄然興味が湧きますよね!(笑)
また、冷蔵庫で冷やしておくのもおすすめです。
余談ですが、以前、エアコンんのない部屋で猛暑を乗り切る際に「冷感敷きパッド」を使っており、最初はひんやりして気持ちよく眠れたのですが…….数時間経つと「温熱シート」の如くポカポカになってしまい逆効果だった苦い思い出があります。お昼寝にはちょうど良かったのかもしれません。ですから、塩まくらくらいの小さな面積がベストだと思います!
また、お塩だけではなく、卵の殻(消臭効果)、ラベンダー(疲労回復)、クスノキ(防虫・リラックス)、水晶(浄化作用)、月桃(防虫・アロマ)などが入っている塩まくらも販売されています(クスノキ入りが多いような印象を受けます)。
夏らしい柑橘系の柄と水色の枕カバー、爽やかな気持ちになりますね!
こちらは北欧風のカバー。可愛すぎます。徳島の海で取れたお塩を使っているそうですよ。自分の故郷のお塩が入っている塩まくらを探してみてもいいですね。
目にも涼しいブルー系のカバーも素敵です。ベッド周りのインテリアコーディネートの一部として選んで楽しんでもいいですよね。
他にも素敵な柄がありますので、ぜひお気に入りの柄を探してみてくださいね!
3. アイピロー(塩)
塩まくらと同じように、塩の入ったアイピローは目元をひんやりとさせてくれる効果があります。また、あずきや緑豆が塩と一緒に入ったものは冷蔵庫で冷やすまたは電子レンジで温めることにより、クール、ホットの両用として使うことができます。
こちらは塩の他に緑豆とヒノキが入っており、香りで癒してくれる効果もあります。ちょっと大きめなのも安心感と高い遮光効果がありそうです。
あずきと塩入り。柄が豊富でどれも可愛らしいです。上記でご紹介した塩まくらと同じ柄が揃っているのでお揃いにしてもいいですね。
緑豆とラベンダー、カモミールのエキス入り。夏らしいトロピカルなテキスタイルが気持ちを明るくしてくれます。
フレンチブルドックの柄がキッチュで可愛いい。
通年で使えるのでとっても重宝すると思います。ご自分にあった素敵なアイピローをチョイスしてみてくださいね!
4. フレグランス(ピローミスト)
香りと睡眠には非常に深い関係があり、アロマの心地よい香りは深い入眠に誘ってくれる効果があります。眠りや枕などの素材に合うように作られたピローミストをご紹介します。
「ぴろま」
まずご紹介するのは素材と製法にこだわったナチュラルでオーガニックな寝具を中心に扱う「市田商店」が販売するまくら用フレグランス「ぴろま」です。
ぴろま枕用フレグランスは、枕にスプレーするだけで心地よいアロマの香りを手軽に楽しめる100%植物由来のピローミストです。化学香料や合成香料を使用せず、植物から抽出したエッセンシャルオイルとオーガニック発酵アルコールだけでつくりました。枕だけでなく掛け布団やシーツなどの香りづけにもお使いいただけるぴろま枕用フレグランスは、手軽に持ち歩けるコンパクトサイズだからご旅行先やご出張先でも心地よい香りを手軽にお楽しみいただけます市田商店 HP より
デザインが和の上品な雰囲気でとってもおしゃれですよね。香りの成分をご覧いただければわかりますが、エタノールと植物由来の香料しか入っていないので天然の香りを存分に楽しむことができます。
香りは全部で10種類。それぞれに期待できる効能が記されていますので、お好きな香りを選んでみてくださいね。一番人気は京都産ヒノキを用いたひのきの香りだそうです。100%植物由来にこだわった心地よい自然の香りが、スムーズな入眠をやさしくサポートしてくれます。
「annminng(アンミング)」
続いて紹介するのは「日本香堂」から発売されている”快適な眠りとさらには爽やかな目覚めまでもマネジメントする新しいアロマ・ソリューション”というコンセプトのもと開発された「annming」シリーズのリネンミストです。天然素材のリネンにも使えるので寝具を傷めず安心して使うことができます。
医学博士監修の元に科学に基づいて設計されているそうです!
植物由来の消臭成分を<カキタンニンエキス&水溶性シクロデキストリン>を配合しており、汗などの気になる体臭、ペットのおしっこ、たばこ臭に消臭効果を発揮します(アンモニア、トリメチルアミン、酢酸、イソ吉草酸に対する95%以上の消臭率。 原料メーカー実測データ。)
遅効性メントール入りなので、ひんやりとした香りが夏の夜を快適にしてくれます。枕に限らず、カーテンや枕、ベッドの他、シャツやマスクにスプレーしてもいいですね。
さらに、除菌成分、イソプロピルメチルフェノール配合しているので抗菌対策もできちゃいます。マスクの外側などに適量スプレーすると、優しいミントの香りが爽快感を与えてくれます。今の時期にはとっても嬉しいですよね。
annmingシリーズは他に商品がありますのでぜひチェックしてみてくださいね。
5. サーキュレーター
最後にご紹介するのはサーキュレーターです。扇風機は「身体に直接風をあてるもの」であるのに対し、サーキュレーターは「空気の循環をさせるもの」という用途の違いがあります。冷暖房器具を効率的に使うのにサーキュレーターは一役買ってくれる存在です。特に夏はエアコンの温度設定を低くしすぎなくても効率的に部屋を冷やしてくれるので睡眠の際に大変役立ちます!
送風機能の違いは一目瞭然です。
夏場は正面方向を向かせることで冷気を効率よく部屋に循環させることができます。
今回ご紹介するのはインテリアメーカー「モダンデコ」の自社家電ブランド「SUNRIZE(サンライズ)」が手がけるサーキュレーターです。
色はオフホワイトとスカイグレーの二色。どちらもお部屋の雰囲気を壊さないナチュラルなカラーでコンパクトなので部屋に馴染みます。
涼しい時には窓を開けて風の通りを良くしてくれます。
コンパクトながら機能満載。10段階も風量が調節できたり、タイマー機能が付いているのはとっても便利です。
さらに小型のタイプや
壁掛けタイプもあるのでご自分の環境にあったサーキュレーターを是非チェックしてみてください。
番外編:蚊帳
番外編として「蚊帳」をご紹介します。日本における蚊帳の歴史は「日本書紀」に記録があることから奈良時代まで遡り、中国から伝えられ、貴族の間で使われていたとされています(世界的に見ると、古代エジプトでクレオパトラが使用していたとされています)。材料には古くから麻が使われ、高貴な人には絹の紗も用いられました。蚊帳の生産で有名な奈良では江戸時代中期に生産が始まったと考えられており、農家の家内労働として蚊帳が作られていました。 植田蚊帳株式会社 HPより
現在では化学繊維が用いられたものも販売されており、中にはピレスロイド(防虫剤)が塗り込まれた蚊帳もあります。
今回は天然素材で作られた昔ながらの蚊帳をご紹介します。
蚊帳を中心に安眠グッツを販売している「菊屋」より。こちらはムカデ対策としても使用できる底のついた蚊帳です。虫を寄せ付けない大麻、ヘンプの糸から作られています。
こちらは萌黄(もえぎ)の蚊帳と呼ばれる緑色の蚊帳。蚊帳といえばこの萌黄色が主流でした。となりのトトロにも登場していますよね。
寛永三年(1626年)の夏、西川二代目甚五郎は蚊帳の荷を背負って近江から江戸に下る途中、あまりの暑さに大樹の陰で憩ううちに、いつしか夢の中で、緑のつたがらすが一面に広がる野原にいる自分に気付いたそうです。生き生きとした若葉の色が目に映えて、気分はまるで仙境にいるようだったという。
「夢」から覚めた二代目は「これだ!」と思わずひざを打ち、見たばかりの夢のイメージを蚊帳に再現することを思い立ったそうです。菊屋 HP より
歴史を感じるお話です。時代に思いを馳せて歴史ある伝統文化の蚊帳に包まれて眠るのも素敵です。
藍で染めたヘンプの蚊帳。濃厚なブルーがとっても綺麗です。深い眠りへ導いてくれそうです。光に透けて見えるのも美しいですよね。
奈良製の本格蚊帳を販売する「大和蚊帳」より。ワンタッチタイプの蚊帳。素早く設置できるのでお昼寝などにも重宝します。赤ちゃん用の蚊帳もあるので是非チェックしてみてください。ちなみに店長さんは最初にご紹介したリネン寝具のお店の方と一緒だったので麻のプロフェッショナルとして広く活動されているようです!
「菊屋」の和室用蚊帳。天蓋のようで素敵です。間接照明を照らせばロマンチックな空間を演出できます。
涼しい夜やエヤコンが苦手な方はぜひ蚊帳を活用してみてはいかがでしょうか?リネン用のアロマミストを使ってもいいですよね。
終わりに
いかがだったでしょうか?
人生の3分の1は睡眠と言われており、疲労回復のためにも大切な時間です。
特に夏の眠りはストレスが多いもの。
快適に乗り切るためのグッズを賢く活用して、来たる夏に備え、快眠を手に入れましょう!
どれも自然の力を利用するものばかりで、体にも優しく、エコロジーという点もポイントです。
是非お気に入りの商品を探してみてください。
それではまた。
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